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2023-01-31

マーヤ(幻想)の世界

マーヤとはインド哲学で主が創り出した物質世界です。主とはアートマン(真実の自己)のことであり、偽りの自己でも他者の中にはありません。ブラフマン(宇宙の根理)では光だけが存在するが、私たち人間は心や頭の中で考えることを重要とし全人類の心の投影である物質世界では影が生じる。私たちはいつもブラフマンの上に投影させた幻想の世界で夢を見ているのです。「幻想の世界なら好き勝手に生きても良いのではないか?」と思うかもしれないが「いやでも間違いなく現実はある」「非現実的だ」と笑うのが目覚めていない状態です。

目覚めは、選ばれた特別な人にだけ起こるものではなく、皆が覚めない夢の間で彷徨いながら機会を平等に与えられています。  悟りとは微笑みを浮かべながらただ静かに座っていることではありません。この地球にしっかり根ざしながら、私から起こって来る感情を受け入れ、あるがままの存在で生きることなのです。自由にあるがままだけが独り歩きすることでもなく、悟りと言う名の元、自己を特別視し誰かを支配することでもなく、目に見える世界は夢の一部であることを理解し、どのようなことが起ころうとも絶対的な平穏があることを知っていれば、自己に内在する光に戻ることが出来ることです。すべてに遍在する神は、神を求める帰依者の進歩に応じてその姿を現します。

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